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「精密農業」とは

 

・精密農業(Precision Agriculture)とは、「GPS、各種センサーを用いて、圃場の土壌や収量データ―を 面のデータ―(収量マップ・土壌マップ掲載中) として入手し、細分された小区画単位に適切な管理を行う」という圃場管理技術である。


窒素肥料の節約

・精密農業とは狭い意味では、窒素肥料を最適に施肥することである。窒素を多く与えすぎるとたんぱく質の合成が悪くなり生育障害を起こす。窒素肥料の施肥量と収量の関係には最適値が存在する。窒素肥料に不足の間は施肥料に応じて収量が増加するが、ピーク値に達して以後は逆に収量は減少する。これに対して環境負荷は施肥量とともに指数関数敵に増加する。また、窒素肥料の過剰施肥は硝酸態窒素のよる地下水汚染を引起す。硝酸態窒素・亜硝酸態窒素はヘモグロビンをメトヘモグロビンにし酸素運搬機能を低下させる。次ぎに、水稲を生産するのに必要な労働力、農業機械、燃料、リン酸・カリ肥料、農薬あるいは電力などの所要エネルギーでみると、窒素肥料の製造に要するエネルギーは35%を占めている。窒素肥料の適切な施用は環境保全だけでなく、収量の確保、省エネルギーのためにも有効である。

<農機新聞 2000年7月18日 梅田幹雄(教授)著「精密農業とは何か」より抜粋(一部省略)>


 

つまり、「経験」や「勘」に頼っている現状の施肥、防除作業を
科学的に分析したデータを元に最適に、かつ最小限に抑えて
環境負荷を軽減しつつ、生産性の向上を同時に可能にする新しい農業技術のことです。

日本において、この研究開発にいち早く着手し、
技術の確立に努めているのが京都大学農学研究科
梅田幹雄教授を中心とした研究チームです。

わづか有機茶研では、梅田教授の、茶栽培における精密農業の研究に協力しています。

もともとは水田のイネに対する施肥のための研究だったのですが、
茶栽培に対して応用できないかという話がきっかけで、和束の茶畑で何度かの
データ採取、フィールドワーク、そして研究成果報告会と続き、現在も継続中です。

植物が保有している葉緑素(クロロフィル)の量は、保有している窒素量と比例する」ため、
葉中の葉緑素を測定し、保有窒素量を推定します。その値を様々なデータと関連づけていくと・・・

施肥のムラ、または必要な時期を、衛星写真または航空写真での茶葉の色で測定、
最適な施肥時期や量を判定し、肥料散布機に直接送信、施肥作業を自動化する
という研究から始まり、現在は

SPADメータによるリモートセンシングで茶葉中の窒素濃度を測定、そのSPAD値と
製品の品質の関係を品種、茶種、茶期ごとに設定、摘採適期の判定を行うという
研究へと続いています。

いろいろな方面からのアプローチで、これからの新しい茶業を開いていくひとつとなるのではと期待しています。

 

 


保有窒素量測定の原理

葉緑素は赤色を吸収し、補色である緑色を反射する。生育の良いものは緑色が濃く見えるの
はこの理由による。一方、葉緑素は赤色より少し波長の長い人間の目には見えない近赤外線は吸収しない。
このため、赤色または緑色と近赤外線の反射率を測定して、近赤外線と 赤色の反射率の差と和の比を計算すれば、
これからイネの保有している窒素量hすなわち生育量が推定できる。この値は正規化植生指数(NDVI)とよばれる。
また、赤色の代わりに緑色を用いたものはGreen NDVIとよばれる。

SPADメータは、この原理で窒素濃度を測定する持ち運びできる計測器である。


 

 

 

 

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